RESEARCH

面接で伝えたい印象と、相手に伝わる印象

主観評価と視線計測で、印象の伝わり方と時間変化を調べる

この研究のポイント

応募者が伝えたい印象は、相手にどう届くのでしょうか。面接を模した映像を使い、視線と印象の評価を調べます。伝える側の意図と受け取る側の感じ方に目を向け、印象の伝わり方と時間変化を探ります。

応募者役の映像を見る実験協力者、視線分布のヒートマップと、映像の再生時間に沿った印象評価の例

概要

面接では、話の内容だけでなく、うなずきや姿勢などの行動も相手に印象を与えます。しかし、自分が伝えたい印象と相手が受け取る印象が、いつも同じになるとは限りません。また、印象は見る人によって異なり、面接の途中でも変わります。本研究では、こうした印象の伝わり方を調べています。

応募者役が相手の話を聞く30秒の映像を用い、面接官役に評価してもらいます。視線を測るほか、映像を見終えた後の印象を答えてもらったり、見ている間の印象をコントローラでその都度記録してもらったりします。視線の分布と印象の評価をそれぞれの手掛かりに、応募者の意図と相手の受け止め方の違い、印象の時間変化を探ります。

1.伝えたい印象と、相手の受け止め方

応募者がよい印象を伝えようとしても、相手が同じように感じるとは限りません。実験では、応募者の意図に対応する印象が受け取られる傾向がある一方、意図どおりに伝わらない例も見られました。

同じ映像に対する印象の変わり方にも、見る人ごとの違いがありました。誰が、いつ、どのように受け取るかに目を向けることで、伝える側の意図だけでは説明できない印象の違いを考えます。

2.視線と時間変化から、印象を探る

よい印象と評価された映像では顔・頭部に視線が集まりやすく、悪い印象と評価された映像では、動作に関わる身体部位にも視線が向く傾向が見られました。視線の分布は、面接官役がどこに注目していたかを知る手掛かりになります。

印象を時間に沿って記録すると、映像を見終えた後の評価だけでは分かりにくい変化も見えてきます。例えば、うなずきに応じて印象が変わる人と、よい印象が続く人がいました。「どこを見るか」と「いつ、どう印象が変わるか」という二つの視点で、印象の受け止め方を捉えます。

本研究は、大学生が応募者を演じた短い映像を使った模擬面接での結果です。実際の採用成績との関係は評価していません。

発表文献

2026

2025