この研究のポイント
人物の性別を判断する観察者の視線分布を、深層学習の自己注意機構に取り入れます。背景に引きずられにくい位置へ注意を向け、学習時と評価時で背景が異なる場合の認識を改善します。

概要
歩行者の画像から性別を分類するコンピュータが、人物ではなく背景を判断の手掛かりにしてしまうことがあります。例えば、学習に使った画像と実際に調べる画像で背景が違うと、分類の精度が下がる場合があります。人物と直接関係のない情報に頼りすぎることが原因です。
本研究では、人が画像を見て性別を判断するとき、どこに目を向けるかを計測します。その視線の集まり方を、コンピュータが画像のどの場所を重視するか決める仕組みに取り入れました。これにより、学習画像の背景だけに引きずられず、人が注目する場所の情報を利用できるようにします。
公開されているデータセットを使い、学習用と評価用の画像で背景が異なる条件を調べました。その結果、視線を利用する提案手法は、画像内の注目場所をコンピュータだけで決める従来の方法よりも、高い性別分類の精度を示しました。
関連文献
- Masashi Nishiyama, Michiko Inoue, Yoshio Iwai,
Gender recognition using a gaze-guided self-attention mechanism robust against background bias in training samples,
IEICE Transactions on Information and Systems, Vol. E105-D, No. 2, pp. 415 - 426, February 2022.