この研究のポイント
利用者の評価得点を付けた写真から、切り出した領域の好ましさを判断する品質識別器を学習します。複数の切り出し候補を評価し、品質の評価得点が高い領域を自動的に選びます。

概要
写真の一部を切り出す「トリミング」では、どこを残すかによって写真の印象が変わります。この研究では、人が好ましいと感じる切り取り方を、コンピュータが自動で選ぶ方法を提案しました。
まず、Webサイトで人が品質を採点した大量の写真を使い、写真の好ましさを点数で予測する仕組みを学習します。次に、元の写真から複数の切り取り候補を作り、それぞれをこの仕組みで評価して、最も高い点数になった領域を選びます。目立つ部分が含まれているかだけでなく、切り取った後の写真全体がどう見えるかを評価する点が工夫です。
従来の方法は、視線を引き付ける領域を残すことを重視していました。しかし、目立つ場所を残すだけで、好ましい写真になるとは限りません。提案手法は、人の注意を引く場所だけを考慮した比較手法よりも、よいトリミング結果を示しました。
発表文献
- Masashi Nishiyama, Takahiro Okabe, Yoichi Sato, and Imari Sato,
Sensation-based Photo Cropping,
Proceedings of ACM International Conference on Multimedia (ACM MM), October 2009.
発表文献(日本語)
- 西山 正志, 岡部 孝弘, 佐藤 洋一, 佐藤 いまり,
複数の注目領域を用いた写真の主観的品質の識別,
電子情報通信学会論文誌 D, Vol.J93-D, No. 8, pp. 1364 - 1374, 2010.