この研究のポイント
立っている人物の身体を局所領域に分け、各領域の小さな揺れを時間・空間の両面から解析します。歩行していない場合にも利用できる人物識別の特徴として、身体動揺のパワースペクトル密度を抽出します。

概要
人の歩き方を使う識別方法は、立ち止まると手足の大きな動きがなくなり、誰なのかを見分けにくくなります。一方、人は静かに立っているつもりでも、体がわずかに揺れています。本研究では、この「身体動揺」に含まれる個人ごとの特徴を、人物の識別に利用します。
撮影した映像の身体をいくつかの領域に分け、それぞれの小さな動きが時間とともにどう変わるかを調べます。さらに、ゆっくりした揺れや速い揺れがどの程度含まれるかを数値にまとめます。この揺れの速さごとの強さを表す特徴を「パワースペクトル密度」と呼びます。
評価のために、直立した多数の参加者の映像、長い期間にわたる変化を含む映像、姿勢を変えた場合の映像という三種類のデータを集めました。これらを用いた実験から、身体の部分ごとの小さな揺れには、歩いていない人を識別するために役立つ情報が含まれることを確認しました。
発表文献
- Takuya Kamitani, Hiroki Yoshimura, Masashi Nishiyama, Yoshio Iwai,
Temporal and spatial analysis of local body sway movements for the identification of people,
IEICE Transactions on Information and Systems, Vol.E102-D, No.1, pp. 165 - 174, January 2019. - Takuya Kamitani, Hiroki Yoshimura, Masashi Nishiyama, Yoshio Iwai,
Identifying People using Temporal and Spatial Changes in Local Movements Measured from Body Sway, Proceedings of 4th Asian Conference on Pattern Recognition (ACPR), pp. 828 - 833, November 2017.