この研究のポイント
複数人に向けた案内で、実写アバタの動作や映像の回転が、誰に話しかけているかの判断に与える影響を調べます。指定された人と、それ以外の人の感じ方を主観評価で比較します。
概要
画面の中の案内役が、複数の人の前で話しかけるとき、誰への案内なのかが伝わる必要があります。本研究では、実際の人を撮影した映像を使う「実写アバタ」が、動きによって案内の相手を伝えられるかを調べました。従来の研究では、主に1対1のやり取りが想定されていました。
アバタ自身の動作に加え、画面に映すアバタの映像全体を回転させる動きを用いました。これらの動きがある場合とない場合を比べ、案内を求めた人には「自分に話しかけている」、周囲の人には「自分への案内ではない」と感じてもらえるかを、参加者の評価から調べました。
実験では、動作と映像の回転を加えることは、案内の相手に自分が選ばれたと感じてもらう上で効果がありました。一方、案内の相手ではない人に、自分は選ばれていないと伝える効果は確認できませんでした。相手への伝わり方と周囲への伝わり方を分けて考える必要があることが分かりました。
発表文献
- Tsubasa Miyauchi, Masashi Nishiyama, Yoshio Iwai,
Directing a Target Person among Multiple Users using the Motion Effects of an Image-based Avatar, Proceedings of 21st International Conference on Human-Computer Interaction (HCII), vol. 3, pp. 341 - 352, July 2019. - Tsubasa Miyauchi, Wataru Ganaha, Masashi Nishiyama, Yoshio Iwai,
Investigation of Motion Video Enhancement for Image-based Avatars on Small Displays, Proceedings of 23rd International Conference on Human-Computer Interaction (HCII), LNCS 12763, pp. 44 - 55, July 2021.
発表文献(日本語)
- 宮内 翼, 西山 正志, 岩井 儀雄,
実写アバタ映像における動き表現を用いた対象者の指定,
ヒューマンインタフェース学会論文誌, Vol. 22, No. 2, pp. 77 - 88, May 2020.